石英ヒーターとはどんなものなのか
石英という言葉に関してはあまり馴染みのない方も多いことでしょう。なんとなく理科で習ったものだとか、何かの鉱物の一種だったろうという連想ができるくらいで、具体的にどんなものかわからないものです。石英というのは工業用に加工されると、ガラスのような透明なものになります。そして硬度が高くて熱にも強いため、工業製品の素材としてはとても理想的な特性を持っているものだと言えます。石英ヒーターは、この石英の熱や衝撃に強い性質を利用して作られたものです。花巻状にした発熱体を透明な石英の管に入れることで出来上がるものですが、ここで石英を使うことによって工業的にとても有用な機能を生み出すことにも繋がってきます。
石英という素材は放射線を遮断する機能が強く、特定の波長のものしか通しません。そのために、熱の中でも遠赤外線だけを通すので、遠赤外線のみを照射したい場面ではとても重宝される代物となっています。石英そのものが人体に対して無害であり、更には水に濡れても割れたり漏電したりする心配もなく、安全性が高いというのも特徴だと言えるでしょう。食品を暖めるのにも使われるため、この石英ヒーターならば安全かつ迅速に必要な量の熱だけを与えられますし、石英が透明になっているために中の発熱体が赤く発光しているのが確認でき、ちゃんと通電しているのも見えやすくなっているのも使いやすさに繋がります。ものを暖めるという効果を求める上で、安全かつピンポイントに必要な波長だけを引き出せるものとして、この石英ヒーターはとても理想的な道具なのです。